ベトナムはカカオ生産国としても知られていて、カカオ豆が持つ個性を最大限に引き出すビーントゥバーの考え方を取り入れたチョコレートメーカーが多数存在します。
この記事では、「ビーントゥバー」の特徴から、おすすめのブランドまで、詳しくご紹介していきます。
「ビーントゥバー(Bean to Bar)」とは?
「ビーントゥバー(Bean to Bar)」とは、文字通り「カカオ豆(Bean)から板チョコレート(Bar)まで」という意味で、カカオ豆の選定から、焙煎、粉砕、精錬(コンチング)、調温(テンパリング)、成形といったチョコレート製造の全工程を一貫して自社で行うスタイルのことを指します。
ビーントゥバーチョコレート | 通常のチョコレート | |
カカオ豆 | 特定の産地・品種の高品質な豆を厳選、個性を重視 | 複数の産地の豆やカカオマスをブレンドし、均一性を重視 |
風味 | カカオ豆本来の多様で複雑な風味(フルーティー、ナッツなど) | 均一で多くの人に親しまれる標準的なチョコレートの味 |
添加物 | 極力使用しない、シンプルな原材料が多い | 味や食感の調整のため、香料、乳化剤、植物油脂などを使用する場合も |
通常チョコレートは、安定した品質と食べやすい美味しさで、幅広い層に親しまれています。
一方、ビーントゥバーチョコレートは、カカオ豆の持つ本来の魅力を最大限に引き出し、その個性を楽しむことに重きが。
高カカオチョコレートのメリット
高カカオチョコレートの最大のメリットは、その豊富な栄養成分、特にカカオポリフェノールによる健康効果です。
カカオのパーセンテージが高くなるほど、当然ながらチョコレートに含まれる砂糖の量が少なくなります。
強力な抗酸化作用
カカオポリフェノールは非常に強い抗酸化作用を持ち、体内の活性酸素を除去する働きがあります。
砂糖の摂取量が少ない分、カカオ本来の味を楽しめる
砂糖が少ない分、カカオ豆本来の酸味、苦味、フルーティーさ、ナッツのような風味など、複雑で繊細な味わいをより深く感じることができます。
血糖値の急上昇抑制
通常のチョコレートに比べて砂糖の含有量が少ないため、食後の血糖値の上昇が緩やかになります。
高カカオチョコレートのデメリット・注意点
苦味が強い
カカオの含有量が多いほど苦味が強くなるため、甘いチョコレートに慣れている人には食べにくいと感じることがあります。
カフェイン・テオブロミン含有量
カカオが多い分、カフェインやテオブロミンの含有量も増えます。これらは適量であればメリットになりますが、過剰摂取は不眠や動悸の原因となる可能性があるので注意が必要です。
メリット・デメリット、自身の好みなどを考慮しつつ、適切なもの・量を選んで楽しむのがおすすめです。
おすすめのベトナムチョコレートブランド
個性豊かなブランドの中で、私がおすすめする2つのブランドをご紹介します。
Alluvia Chocolate (アルヴィア チョコレート)
ベトナム産の原料にこだわり、チョコレートの風味と地元の農産物の美味しさを融合。
パッケージデザインは伝統的な文化をモチーフにしたおしゃれな装飾。
「ダークチョコレート」「シナモン風味」「コーヒー風味チョコレート」など、ベーシックな味のチョコレートがおいしく、日常的に楽しめるチョコレートです。
TOBROS(ティーブロス)
ダナン出身の2人の男性が創設したチョコレートブランド。ダグラス産カカオ豆を使用。
「イランイラン風味」「ローズマリー風味」など、モダンなアレンジ、ユニークなフレーバーが魅力です。



※Socolaはベトナム語で「チョコレート」の意味
その他にも、ベトナムチョコレートのパイオニア的存在であり、世界的に高い評価を受けているブランド、Marou Faiseurs de Chocolat (マルゥ)や、 ベトナム初のビーントゥバーチョコレートメーカーの一つとして知られるBelvie Chocolate (ベルヴィー)などなど、たくさんのブランドがあります。
まとめ
ベトナムチョコレートは、高品質なビーントゥバー製法のチョコレートがたくさんあります。
ビーントゥバーチョコレートが好きな方は、ベトナムを訪れた際には、ぜひ様々なブランドのチョコレートを試して、お気に入りの商品を見つけてみてください。


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